「10選みたいな記事を全部読んだんですけど、逆に分からなくなって」
「どこも同じことが書いてあるんですよね」
「結局、値段で決めるしかないのかなと思っています」
体験にいらっしゃる方から、この3つはよく聞きます。調べれば調べるほど決まらなくなるのは、読んでいる情報の作り方に理由があるんですよ。
結論:ランキング記事は、その順番がどう決まったのかが書かれていないかぎり、選ぶ材料にはなりません。見るべきなのは順位ではなく、そのジムが最初の1回で何をするかです。それは体験に行けば確認できます。
「おすすめ10選」は、誰が何を基準に並べているのか
こういう記事のほとんどは、掲載しているジムから紹介料を受け取る仕組みで運営されています。それ自体が悪いわけではないんですが、順位が「良さの順」ではなく「掲載条件の順」になっている可能性がある、ということは知っておいたほうがいいです。
見分け方は簡単で、順位の根拠が書いてあるかどうかを見ます。「何人が通って、何ヶ月で、どんな指標がどう変わったか」まで書かれているランキングは、まず見かけません。根拠が書けない順位は、順位として扱わないほうがいいです。
この記事では、他店の料金やサービス内容は載せません
ここに他店の価格表を並べれば読みやすい記事にはなるんですが、私は確認していない数字を書かないと決めています。料金体系は改定されますし、コースの中身も店舗ごとに違います。それを人づてや広告から拾って比較表にした瞬間、その記事は嘘になる可能性を持ちます。
だから代わりに書くのは、どこのジムを見るときにも使える基準のほうです。以下は、私が知人に相談されたときに実際に伝えている見方です。
初回に何をされるかで、そのジムの考え方がだいたい分かる
いちばん差が出るのがここです。初回でいきなり身体を動かして「キツかったですね、頑張りましょう」で終わるところと、立ち方や歩き方、しゃがんだときにどこで支えているかを見てから動かすところがあります。
後者は、あなたの身体の何が原因で今の形になっているかを先に見ようとしています。前者は、メニューがあらかじめ決まっていて、そこに人を当てはめています。どちらが向いているかは目的によりますが、脚だけ細くしたい、下半身だけ落としたいという相談の場合、当てはめる方式ではまず届きません。原因が人によって違うからです。
「キツさ」を売りにしているかどうかを見る
体験の感想が「キツかった」しか残らないジムは、キツさを商品にしています。キツさは分かりやすいので満足度は出るんですが、キツいことと効いていることは別なんですよ。
20年以上やってきて感じるのは、続かなくなる人のかなりの割合が、続ける気力がなくなったのではなく、キツさに耐えることが目的になってしまって、何のためにやっているか分からなくなった人だということです。体験の帰り道に「自分の身体のここが原因だったのか」と思えたなら、そのジムは説明ができるジムです。
通う距離ではなく、通う動線で決める
銀座で探している方は、勤務先から近いかどうかで見ていることが多いです。ただ実際に続くかどうかを分けるのは、距離より動線です。会社を出てから駅に向かう途中にあるのか、逆方向に5分戻るのか。この5分が、疲れている日には決定的に効きます。
もうひとつは、予約が何日前まで取れて、いつまでなら動かせるかですね。銀座は予定が動く街なので、変更のルールが厳しいところは、続けているうちに心理的な負担になります。体験のときに必ず聞いてください。
契約の形は、金額より先に確認する
金額そのものより先に見てほしいのは、期間の縛りがあるか、途中でやめられるか、期限内に使い切れなかった回数がどうなるかの3つです。ここが曖昧なまま金額だけで比べると、月あたりの数字は安く見えても、結果的に使い切れなかったぶんを払っていた、ということが起こります。
これは高い安いの話ではなく、自分の生活のリズムに合っているかの話です。出張が多い方と、毎週同じ曜日が空いている方では、向いている契約の形が違います。
ある会員のケース:3店舗の体験を回ってから決めた方
30代の会社員の方で、体験を3つ回ってから当ラボに来られた方がいます。決め手を聞いたら、「3つのうち2つは、最初の10分で今日やるメニューの説明が始まった。ここだけは、なんで脚が張るのかの説明が先だった」と言われました。
その方の場合、原因は座り方の左右差でした。左のお尻に体重を乗せるクセがあって、右脚だけが張る。この説明を受けるまで、本人はそれを脚の太さの問題だと思っていたわけです。ランキングの順位からは、この差は絶対に読み取れません。
決める前に、自分に一度聞いておきたいこと
「痩せたい」だけで探し始めると、どのジムも同じに見えます。そこを一段だけ具体的にしてから体験に行くと、比べる軸ができます。脚のどこが気になるのか。いつからそうなったのか。過去に何をやって、どこで続かなくなったのか。
この3つを話したときに、返ってくる説明が自分の身体の話になっているか、それとも一般論とプランの話になっているか。そこが分かれ目です。
ジム選びで何を見るかは、銀座のジムの選び方をまとめたページにも書いています。
よくある質問
Q. 口コミの評価は参考にしていいですか?
口コミは通ったあとの感想なので、選ぶ前の判断材料としては弱いです。書いてあるのは接客や雰囲気が中心で、自分と同じ原因の人が書いているとはかぎりません。雰囲気を知るには使えますが、合うかどうかは体験でしか分かりません。
Q. 体験ではどこを見ればいいですか?
順番を見てください。身体を見てから動かすのか、動かしてから説明するのか。それと、帰り際に「あなたの場合は何が原因で、最初の1ヶ月で何をするか」を言葉で説明してもらえるかどうかです。ここが言えるジムは、通ったあとも説明ができます。
Q. 銀座は料金が高いイメージがありますが、実際どうですか?
他店の金額は確認していないので書きません。ただ、判断するときは総額と回数だけでなく、1回あたりに何を見てもらえるかで割って考えてください。同じ60分でも、評価と説明に時間を使うところと、動かす時間に全部使うところでは、中身が違います。
【執筆者】今村 雅史(銀座トレーニングラボ代表・パーソナルトレーナー歴20年以上)
進化学・神経科学に基づいたトレーニング指導を専門とする。NASM OPTIMA 2025・2026年度講師。


