「同じメニューを同じ期間やったのに、私は変わりませんでした」
「ブログの人は2ヶ月で変わっていて、自分だけ取り残された気分です」
「結局どれが正解なのか分からなくなってきました」
体験記を読み込んでから相談に来られる方は多いです。そして、真面目に読んだ人ほど詰まっています。
結論:他人の成功記録が当てはまらないのは、やり方が間違っていたからではありません。その人と自分とで、脚が太い原因の内訳が違うからです。むくみが主だった人の方法は、筋の使い方の偏りが主な人には効きません。記録に書いてあるのは「その人に効いた方法」であって、「効く方法」ではないんですよ。
同じ「下半身太り」でも中身が違う
脚の太さには、むくみ、脂肪、筋の使い方の偏り、骨格という4つが関わっています。ほとんどの方は、この4つが混ざった状態です。
たとえば、むくみの比率が高い人がウォーキングと足首の運動を増やせば、数週間で見た目が変わります。しかし、前ももの張りが主な人が同じことをしても、ほとんど変わりません。両方とも真面目にやっているのに結果が違うのは、当てた相手が違うだけなんです。
成功記録がうまくいって見える理由
体験記に書かれるのは、うまくいった過程です。試して外した方法や、途中で変えた判断は、記事にはあまり残りません。
24年の指導で多いのは、記録の通りに8週間やって変わらず、自分の意志が弱いと結論づけてしまう方です。実際には、最初の1週間で「これは自分の原因には当たっていない」と分かる材料があったのに、そこで確認する手段を持っていなかっただけ、ということが多いです。
自分の内訳を知るための、家でできる確認
難しい機械は要りません。3つだけ見てください。
1つ目、朝と夜で太ももとふくらはぎの一番太いところを測る。数字そのものより、朝夜の差が何センチあるかを見ます。差が大きいほど、むくみの比率が高いと考えられます。
2つ目、皮膚と一緒につまめる厚みがあるかどうか。柔らかくつまめるなら脂肪の寄与が大きく、硬くて厚みがつまめないなら張りのほうが主です。
3つ目、階段を上るときにどこが疲れるか。前ももが先に疲れるなら、お尻が使えていない可能性があります。
この3つを数日続けると、自分の脚の性質が見えてきます。他人の記録より、自分の体で取ったデータのほうが当てになります。
期間の目安を、他人と比べない
変化にかかる時間は、内訳によって変わります。むくみ由来であれば数週間で見た目が動く方もいますし、脂肪量が主なら数ヶ月単位の話になります。骨格による部分は変わりません。
だから「何ヶ月で変わるか」を他人の記録から借りてくると、必ずどこかで焦ります。比べる相手は、他人ではなく数週間前の自分にしてください。個人差は前提です。
続かない原因は、たいてい設計のほう
もう一つ、体験記が参考にならない理由があります。生活の条件が違うことです。
残業が読めない人が、毎日決まった時間に運動する前提の記録を真似ても、2週間で崩れます。崩れたときに「自分は続かない人間だ」と判断してしまうと、そこで終わってしまう。続かなかったのは意志ではなく、他人の生活に合わせた設計を借りてきたからです。
銀座トレーニングラボでの進め方
当ラボは脚やせ・下半身太りを専門にしています。初回は評価から始めて、いまの太さの内訳を比率でお伝えします。むくみ4・使い方の偏り4・脂肪2、というような形です。
比率が分かると、何から手をつけるかが決まります。数週間後にもう一度見て、比率が動いていれば前に進んでいます。体重が動かない時期でも、判断する材料があるというのは、続けるうえでかなり違ってきます。
よくある質問
Q. 結局どの方法が一番効きますか?
原因によって変わります。方法を選ぶ前に、自分の内訳を知るほうが早いです。
Q. 体重が減らないと意味がないですか?
そうとは限りません。むくみや使い方の偏りが主な場合、体重が変わらずに見た目だけ変わることがあります。
Q. 自己流でも大丈夫ですか?
内訳が分かっていれば、自己流でも進みます。痛みやしびれがある場合、また持病がある場合は、まず医療機関に相談してください。
【執筆者】今村 雅史(銀座トレーニングラボ代表・パーソナルトレーナー歴24年)
進化学・神経科学に基づいたトレーニング指導を専門とする。NASM OPTIMA 2025・2026年度講師。


