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下半身太りを科学で解決|銀座の脚やせ専門パーソナルジム

「骨格診断でストレートって言われたから、脚が太いのは仕方ない」は本当か?

「脚に脂肪がつきやすい」の真実 〜骨格診断では語れない、脂肪分布の科学〜 第1話


「骨格診断でナチュラルって言われたんですけど、だから下半身に脂肪がつきやすいんですよね?」

パーソナルトレーニングをしていると、こういうことを言うクライアントさんが本当に多いです。骨格診断、パーソナルカラー診断、体型診断……ここ数年で一気に広まりましたよね。SNSで「自分の骨格タイプ診断してみた!」という投稿があふれていて、ファッション選びや自己理解の一つとして定着してきた感があります。

でも、正直に言います。

「骨格タイプで脂肪のつき方が決まる」というのは、科学的には支持されていません。

今回のシリーズでは、「脚に脂肪がつきやすい女性」という現象を、ちゃんとした科学の視点で解き明かしていきます。骨格診断の話だけじゃなく、ホルモンの話、進化の話、そして「じゃあどうすればいいの?」という実践の話まで、5回に分けてお届けします。

第1話は「骨格診断と脂肪のつき方の関係」について。

骨格診断って、そもそも何なのか?

骨格診断とは、主に体の骨格や筋肉・脂肪のつき方の特徴から、その人の「体型タイプ」を分類するものです。一般的に「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプに分けられ、それぞれのタイプに「似合うファッション」や「体型の特徴」が紹介されます。

もともとは1980年代にアメリカのイメージコンサルタント、キャロル・ジャクソンが提唱した「カラーミーブューティフル」というシステムが起源の一つとも言われていますが、日本では独自の発展を遂げてきた分野です。

ファッションアドバイスのツールとしての骨格診断は、それなりに意義があると思います。「自分の体型に合った服選びのヒント」という使い方なら、役に立つ場面もあるでしょう。

問題は、「骨格タイプが脂肪のつき方を決める」「骨格ストレートだから太ももが太い」「骨格ウェーブだから下半身に肉がつきやすい」という使われ方をされるとき。ここで科学と現実のズレが生まれます。

骨格は脂肪の「場所」を決めない

骨格(骨の形や大きさ)が脂肪の分布を決める、という考え方は直感的に聞こえるかもしれませんが、実際にそれを支持する科学的な研究はありません。

体のどこに脂肪がつきやすいかを決める主な要因は、以下の3つです。

1. 性ホルモン(特にエストロゲン)

女性の場合、エストロゲン(卵胞ホルモン)が脂肪の分布に大きく関与しています。エストロゲンは思春期に急増し、お尻・太もも・腰回りといった「下半身・臀部」への皮下脂肪蓄積を促します。これは骨格とは無関係で、女性であれば基本的に誰にでも起こることです。

2. 遺伝子

脂肪の分布パターンには、遺伝的な要素が強く影響します。親が洋なし型(ペアー体型)であれば、子どもも同様の傾向を持ちやすい。これも骨格ではなく、遺伝子レベルの話です。2025年の研究(Biorxiv, 2025)では、RSPO3という遺伝子がエストロゲンによる脂肪分布の性差に関与していることが報告されています。

3. 食習慣・生活習慣・ホルモン環境

食事内容、運動量、睡眠の質、ストレスレベル、インスリン感受性といった後天的な要因も、脂肪の蓄積パターンに影響します。

つまり、「なぜ下半身に脂肪がつきやすいのか」を理解したいなら、骨格の形より、ホルモンや遺伝子を見るべきなのです。

「骨格ウェーブは下半身に脂肪がつきやすい」は本当か?

骨格診断の世界では、「ウェーブタイプは下半身に肉がつきやすく、ストレートタイプは上半身につきやすい」などと言われることがあります。でも、これを科学的に検証した研究は存在しません。

実際のところ、下半身に脂肪がつきやすいのは「女性ホルモンの影響を受けやすい体質」または「エストロゲン分泌が活発な年代(10代〜30代)」の女性全般に見られることです。骨格タイプに関係なく、多くの女性が経験することなんですね。

もちろん、個人差はあります。でもその差を生み出しているのは「骨格」ではなく、「ホルモンの感受性や分泌量の個人差」「遺伝子の違い」「生活習慣の差」といった要素です。

骨格診断を否定したいわけじゃない

一点、誤解してほしくないのですが、私は骨格診断を全否定したいわけではありません。

ファッションやスタイリングのコンテキストで「自分の体型の特徴を知る」ための入口として使うのは全然ありだと思っています。「自分にはこういう服が似合いやすいんだな」という気づきを得るためのツールとしては、それなりに役に立ちます。

ただ、ダイエットや体型改善を目指すとき、「骨格タイプだから仕方ない」という思考は、かえって足かせになります。

骨格で脂肪のつき方が決まるなら、体型を変える努力に意味はないことになります。でも実際には、適切なトレーニングと栄養管理で、女性の体型は確実に変えることができる。これは数多くのクライアントさんを通じて、毎日目の前で実感していることです。

まとめ:第1話のポイント

  • 骨格診断はファッション向けのツールであり、脂肪の分布を説明するものではない
  • 脂肪がどこにつくかを決める主な要因は「エストロゲン」「遺伝子」「生活習慣」
  • 「骨格タイプだから仕方ない」という考えは、体型改善の妨げになる
  • 女性が下半身に脂肪がつきやすい理由には、もっと深い科学的な背景がある

次回の第2話では、「なぜ女性の体はそもそも下半身に脂肪を溜めやすいのか?」というテーマで、エストロゲンと進化の視点から解説します。「女性の体が下半身に脂肪を溜めるのは、実は体が賢いからだ」という少し意外な話をするつもりです。楽しみにしていてください。


参考文献

  • Biorxiv (2025). Role of RSPO3 in Estrogen-mediated Sex Differences in Body Fat Distribution: A Single-cell Data-driven Study.
  • Biomedicines (2023). Estrogens in Adipose Tissue Physiology and Obesity-Related Dysfunction. Vol.11, No.3.
  • Frontiers in Endocrinology (2018). Fat Mass Follows a U-Shaped Distribution Based on Estradiol Levels in Postmenopausal Women.

【執筆者紹介】

今村 雅史(Masafumi Imamura)

銀座トレーニングラボ代表。「一生モノの美脚」を提案するパーソナルトレーナー歴24年の動作改善スペシャリスト。

延べ数千名の指導実績を持ち、プロ選手やJリーガーなどトップアスリートのパフォーマンス向上を支援。

現在は中学校女子バスケットボール部のコーチを務めるほか、国際的なトレーナー教育機関「NASM OPTIMA」にて2025年、2026年と2年連続で講師として登壇しています。

進化学・神経科学に基づいた専門知識と豊富な現場経験から、あなたの身体の「なぜ?」を根本から解決します。


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