ダイエットが続かないのは“脳のせい”?明日からにしてしまう本当の理由と5つの解決策

ダイエットを明日からにしてしまうのは、意志が弱いからではなく脳の仕組みが原因。 ダイエット

銀座トレーニングラボの今村です。
トレーナー歴は22年。
業界ではかなりのベテランです(だと思っています)。
これまで1000人以上のダイエットを担当しました。

なぜダイエットは「明日から」になるのか?

「よし、明日から本気でダイエット!」

そう思った翌日に、また甘いものを食べてしまった…。 そんな経験、ありませんか?

実はそれ、意志の問題ではなく、“脳の仕組み”が原因かもしれません。

本記事では、科学的な視点から「なぜ続かないのか?」を解説し、今日からできる5つの実践方法を紹介します。


カロリーを節約するのが生き物の本能

人間の脳と身体は、本来「できるだけ動かず、カロリーを節約する」ようにできています。

自然界では食料を手に入れるのは命がけでした。だからこそ、無駄に動かないというのが、生存に有利な本能だったのです。

いま、私たちは便利な生活をしていますが、脳の仕組みは数万年前から変わっていないのです。


報酬がないと前頭葉が動かない

人間の脳には「報酬系」と呼ばれるしくみがあり、これがやる気を左右します。

ただし、未来のごほうび(=3ヶ月後に痩せる)よりも、今すぐの快楽(=甘いものやソファでダラダラ)を優先してしまうのが脳の特徴です。

つまり、「痩せたいのに行動できない」のは、脳が正常に働いている証拠とも言えるのです。


意志が弱いのではなく、脳が正常に働いている

脳は、“報酬が見えないと動けない”性質があります。

結婚式や健康診断など、どうしても痩せなきゃいけない理由があるときは動けるのに、普段は続かない。

これこそがまさに、脳が「必要がないなら省エネでいこう」と判断している証です。


今日からできる!ダイエットを後回しにしない5つの方法

方法① 小さな報酬を先に用意する

  • 痩せたら着たい服を先に買っておく
  • トレーニングや体重記録をSNSで公開する
  • ご褒美リストをつくる

→ 脳は“今手に入る快感”に反応するため、小さな報酬でも十分です。


方法② 行動せざるを得ない環境を作る

→ 予約や約束には「行かざるを得ない」強制力があります。


方法③ スタートのハードルを下げる

  • 「スクワット1回だけ」から始める
  • 「5分だけ歩く」でもOK

→ 完璧を目指すより、まず達成感を得ることで習慣化が進みます。


方法④ 誰かのために頑張る

研究によれば、寄付や利他的な行動をしたとき、脳の報酬系が強く反応することが分かっています(※1)。

  • 子どものために健康でいたい
  • パートナーに素敵な自分を見せたい

→ 「誰かのため」は、強い動機になります。


方法⑤ モテたい気持ちは正しい原動力

進化心理学の研究では、人間の多くの行動が「異性にアピールするため」に進化してきたと示されています(※2)。

  • 見返したい
  • 好きな人に会う予定を入れる

→ 「モテたい」「キレイでいたい」は、とても健全で強力な動機です。


脳の仕組みを知れば、やる気は後からついてくる

「面倒くさい」は普通。あなたのせいではありません。

脳の仕組みを理解して、報酬をうまく設計すること。

これが、無理なくダイエットを続けるカギになります。


まとめ:行動できる人になるために必要なのは「脳との付き合い方」

ダイエットが続かないのは、「意思が弱いから」ではありません。

あなたの脳が、“ちゃんと”働いているから。

だからこそ、脳とケンカするのではなく、うまく付き合いながら続けられる仕組みをつくっていきましょう。


参考文献

※1 Moll, J. et al. (2006). PNAS, 103(42), 15623-15628.
※2 Buss, D.M. (1989). Behavioral and Brain Sciences, 12(1), 1-49.


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